妄想劇場 ~カテゴライズ~

~ Category I ~

「どうしてくれるんです、クルル曹長!」

ガルルは厳しい視線をクルルに向けた。

「俺のせいじゃねえよ、あんたの教育が悪ぃんだろ!」

クルルの方も最悪に不機嫌だった。

「あなたが余計なことを言ったせいでしょう!」
「くっ、いくらガキでも、あんな与太話、信じると思うかよ!」
「兵士としての力量はあっても、トロロはまだ子供です。
 からかうのも大概にしていただきたい」
「隊長のあんたが信頼されてないってことだろ?責任とって迎えに行けよ」
「私は彼の保護者ではありません!」
「年齢的には保護者だろうが!」
「年齢ネタは好みませんな!」

プルル看護長が部屋に入った時は、すでにガルル中尉とクルル曹長は険悪な雰囲気で言い争いをしていた。
その傍らには、タルル上等兵が困り果てた様子で立ち尽くしていた。

「どうしたの?」
「それが、トロロが家出したっス」
「家出!何でまた?」
「その‥‥クルル曹長が‥‥」

クルルは忌々しげに先を続けた。
「ちょっとした用事で本部に来たら、たまたまあのガキに会ったんだ。
 そうしたら、何で来たんだとか勝負しろとかうるせえから‥‥」

「この男、トロロに何と言ったと思う?
 今度自分はガルル小隊に配置換えになったと!」

「だから、メガネキャラがかぶるから、おまえは異動だって言ってやったのさ。
 普通、そこまで言えば、ジョークだってわかんだろ?」

「確かに、普通なら、ねえ」

「トロロは‥‥妙なところが素直‥‥だかラな」

ゾルル兵長の言葉に、皆はハッとする。

「ゾルル兵長!いつのまにそこに?」

「‥‥最初カら‥‥会話に参加しテた」

さすがアサシン、気配を消すのはお手の物である。

「隊長、トロロを迎えに行ってやってほしいっス!」
「お願いします、隊長!」

「‥‥またか」
小さくつぶやいたガルルがちらりとゾルルの方に目をやると、

「得意ダろう」と言い捨て、アサシンは姿を消した。


~ Category II ~

ケロロ小隊秘密基地内で、ケロロ、ギロロ、ドロロは途方にくれていた。
思いもかけない来客のせいだ。

「えーと、確かガルル中尉のところの新兵でありましたな。名前は確か、えーと‥‥」
「トロロだヨ!その程度も覚えられないの?ださいシ!」

ギロロはいらいらと答えた。

「貴様の名など覚える必要はない!いったい何しに来た?ガルルの差し金か!」
「違うヨ!」
「え?ガルル中尉のお使いじゃないの?」
「もう、ガルル小隊所属じゃないシ‥‥」
「へ?」

次の瞬間、トロロの目から涙がほろほろとこぼれたものだから、大人3人は慌てた。

「ちょ、ちょっと!冗談でしょ?」
「そうだ、ああ見えてガルルは面倒見がいい男だぞ!」
「何かの間違いでござるよ。ちゃんと確かめた方が‥‥」
「だって、クルル曹長が‥‥」

トロロの説明で、3人は頭をかかえた。
クルルの言いそうな嫌がらせだ。メガネキャラがかぶるから除隊だって?
あるわけがない。

「それ絶対、嘘だから。大人しくガルル小隊に帰るでありますよ」
「どうして、そんなことが言えるのサ!」
「いや、だって、普通に考えてみてよ」
「普通に考えたら、あんたが隊長より、ガルル中尉が隊長の方がいいに決まってるシ!」

ケロロは二の句がつけなくなった。そんな‥‥。

「おい!言いすぎだぞ!俺達はケロロが隊長で満足してる!何も知らない貴様が‥‥」
「ギロロ伍長だっけ?クルル曹長は、あんたらよりガルル中尉とのつきあいのが長いんデショ!」

ケロロをかばったつもりのギロロも、黙り込んだ。確かにそうだ‥‥。

「そうだよね。クルルは元々エリートだし、ケロロ小隊よりA級のガルル小隊の方が似合いでありますよ‥‥」

ドロドロドロドロ‥‥。

「俺は‥‥やはり兄を‥‥ガルルを超えることはできないのか‥‥」

ドロドロドロドロ‥‥。

ケロロとギロロに先を越されてドロドロされて、ドロロはあせった。
それは、拙者の役どころでござる!

し、しかしここは拙者が何とかするしかない!

「ともかく!トロロ殿にケロロ小隊に来られても困るでござる!」
「何でサ! クルル曹長がいなくなるんだから、もう一人入れたっていいデショ!」
「そ、それはその‥‥」

何か、何か上手いこと言って帰ってもらえば解決でござる。そう、例えば‥‥
   

「タママ殿としっぽキャラがかぶるからダメでござる!」
   

一瞬の沈黙のあと、秘密基地に少年の泣き叫ぶ声が響き渡った。


~ Category III ~

「あら、タマちゃん」

日向秋は珍しく早い時間に自宅に帰る途中、タママ二等と出会った。

「秋ママさん‥‥」
「ケロちゃんのところに来てたの?」
「そうなんですけど、実は今日は軍曹さんに会えなかったですぅ」
「あら、どうして?」

秋は首をかしげた。
タママ自身も、同様に首をかしげる。

「それが、よくわかんないんです。日向家に着く直前に軍曹さんから通信が入って‥‥」
「何て言われたの?」
「今日はボクはこっちに来ない方がいいって。
 何か、しっぽがどうたらで、ボクが行くと面倒なことになるらしいですぅ」
「しっぽ?」
「意味不明ですぅ」
「そうねえ‥‥」

しばらく腕組みをしていたタママだが、まあいいかと思い直したらしい。

「ともかく、今日のところは帰るですぅ」

本当は、モモッチのところにはフッキーが来てるはずだから、邪魔しない方がいいんだけど。

「ねえ。タマちゃん。時間があるならちょっとだけ付き合わない?」
「え?」
「せっかく早く帰れたけど、冬樹は桃華ちゃんの家だし、夏美はお友達とカラオケだし、帰っても今日は誰もいないの」
「いいですけど、付き合うって‥‥?」
「最近、ご近所にできたケーキ屋さんに行ってみましょうよ。
 特にシュー・クリームが絶品らしいわよ」
「シュー・クリーム‥‥!」

タママの目が輝いた。

「今日はいいお天気だし、テイクアウトで公園で食べたっていいじゃない?」

ね?とウィンクする秋。穏やかな、春の日。
秘密基地での騒ぎも、ましてやガルル小隊での不穏も知らず。

「お伴するですぅ!」と、タママ二等は最敬礼した。

FIN


カテゴライズ・あとがき

Category I ルルな人々
キャスト:ガルル中尉、クルル曹長、プルル看護長、タルル上等兵、ゾルル兵長

Category II ロロな人々
キャスト:ケロロ軍曹、ギロロ伍長、ドロロ兵長、トロロ新兵

Category III ママな人々
キャスト:タママ二等兵、日向秋(秋ママ)

これといったオチもなく終了。
名前だけで分類してみた、言葉遊び的小ネタです。
「○ルル」と「○ロロ」に大きく分かれるんだけど、タママが余っちゃうので秋ママとセットにしてみました。
カテゴライズ(categorize)「分類する」という意味。
タイトルだけで、わかる人にはわかっちゃったかな。(と思ったけど、そうでもなかった)

2009年4月~7月の間、拍手御礼画面においていました。(2009. 4. 1)

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