妄想劇場 ~ウラギリ~

―――俺達の他に誰もいない。二人きりのこの空間なら、こいつは本音を言うのだろうか。


「もしもの話だけどさ」
「‥‥何だ?」
「もしもさ、我輩が何かの間違いでケロン軍を裏切るとしてさ、ギロロに『いっしょに裏切って!』って言ったら‥‥つきあってくれる?」
「俺は、裏切らん」

ギロロの返事は即答だった。
一秒の迷いもないことに、ケロロは口を尖らせて文句を言った。

「何だよ。本当に裏切るわけじゃないんだから、ちょっとくらい考えてくれたっていいじゃん!」
「フン」
「‥‥っとに、つまんねえヤツ!一瞬でも期待した我輩がバカでありますよーだ」

ごろりと横になってケロロは目を閉じた。

「俺は、貴様を、裏切らん」

頭の上で、いつもの低い声が響く。
ケロロはゆっくり目を開けた。真紅の友は、頭上でにやりと笑っていた。

「で、俺が『いっしょに裏切ってくれ』と言ったら‥‥ケロロ、貴様はつきあうのか?」
「それは、無いね」
「そーかよ」

ケロロは横になったまま機嫌よく笑って続けた。
「だって、ギロロそんなこと言わないじゃん。絶対」
「‥‥わからんぞ」
「言わないでありますよ。だから、我輩が先に言ってあげるであります。いっしょに裏切ろうってね」

ギロロは慌てて眼をそらす。

「ま、もしもの話だな」
「そう。ただのもしもの話であります。我輩達、模範的ケロン軍人だし~」

それはどうだろうかと思いつつ、ギロロは言った。

「ところで、場所を変えないか?」
「そうね、楽しい話はもうちょっといい場所でしたいでありますな」
「ああ、邪魔の入らん場所でな」

ケロロはむくりと起き上がる。

「ギロロも気付いてるでしょ?この砲撃‥‥」
「ああ、法則性がある。ひょっとするとプログラムで動いてるだけかもな」
「可能性高いね」
「その足はどうだ?」
「ん~、折れちゃいないから、一応自力で歩けるでありますよ」

先程の戦闘で負傷したケロロの右足には応急処置の包帯が巻かれていたが、にじむ血でそれはすでに赤黒く変色していた。

「よし。次の砲撃が止んだら、この廃墟を出てあちらに見えてる森に移るか」
「OK。ここから出るタイミングはギロロが決めてよ。機動歩兵の勘でさ」
「わかった。合図したら、飛び出せ。俺が確実に援護するから、貴様は転ばないことだけ考えてろ」
「転んだら?」
「俺が拾う。‥‥けど、転ぶな」
「へいへい」

ギロロの瞳の色が変わる。
ああ、スイッチ入ったね、とケロロは思う。

「今から約60秒後に砲撃が止むはずだ。それから、45秒は次の攻撃がない。これまでの法則に従うならな。GO!で走るぞ」
「了解。あー、早く静かな場所で一服したいであります」
「‥‥だな。行くぞ」

3、2、1、GO!


FIN


ギロケロ祭りZ参加作品。
ギロロとケロロ、二人で戦ってる感じが好き。ギャグもいいけどかっこいいのも好き。(2008.12.14)

妄想メイツ☆

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    久々にお礼画面のSSを更新しました。(2011.8.7)
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