妄想劇場 ~別離 V (シチューの冷めぬ間に)~

(注)捏造撤退ネタ。お好きでない方はスルー推奨であります。「再会」の前の別れの話。





V. シチューの冷めぬ間に


夕飯の準備をする夏美殿の顔に、涙の痕を見つけて、ギロロのミッションオーバーを知る。

やっぱりね。赤ダルマには荷が重すぎると思ったんだよ。
我々の撤退を夏美殿に伝えるなんてさ。
じゃあ我輩が伝えるべきだったかって言うと、それもまあ違うんだけど。

「夏美殿ー。今日の夕飯は何でありますか?」
「‥‥シチューだけど、何か文句ある?」
「やふー!文句どころか、最後の夕飯が夏美殿のシチューなんて最高であります!」
「さらっと『最後の夕飯』て言うところが、憎らしいわね」

たぶんそんな必要もないのに、夏美殿はしかめっ面で鍋をかき回し続ける。

「だってもうギロロに聞いたんでしょう、我輩達が撤退するってこと」
「聞いたわよ。こんな急に‥‥全く、勝手なカエルどもね!」
「ごめん‥‥であります」
「あんた達と来たら、謝ればいいと思って‥‥」

ああ、ギロロも謝ったんだな。きっと何度も。

「何で帰っちゃうのよ、侵略できてないくせに」
「上の判断てヤツであります。つか、ぶっちゃけ長居しすぎたであります」
「‥‥そっか」

シチューが煮えるくつくつという音が心地よい。
この音と、この香り。きっと我輩は忘れないだろう。

「ねえ、ボケガエル」
「何でありますか?」
「私さっき、ギロロのことすごく困らせた‥‥と思うの」
「いいんでありますよ、あんなの困らせとけば」
「ごめんねって言っといてよ」
「夏美殿が自分で言った方がいいと思うケド‥‥」
「ケチね。あ、明日の家事当番代わってあげるから!」
「え、マジで? んもー、しょうがないでありますなあ」

もう家事当番なんて関係ないけど、それはお互いわかってるから。

「あんた達のせいで大分ひどい目にも遭ったけど、でも‥‥会えてよかった」
「それもギロロへの伝言でありますか?」
「あんたに言ってんのよ!」

侵略じゃなかったら、また来ていいわよと笑う夏美殿。
最後のシチューが泣きたいほど美味い。何てやっかいな星なんだろうと、今さら思った。


FIN


オマケのパートナーチェンジその2。
ギロロの前で散々泣いたので、ケロロにはちょっと落ち着いてる夏美。
でも冬・ギロよりは湿っぽい感じで。向かい合っちゃうとしんどいから、夕飯準備をしながらさよなら。
シチューの冷めぬ間に。夢の醒めぬ間に。


以上で「別離」は終わりです。お付き合いくださってありがとうございました。
このあと「再会」に続くつもりなので、割と淡々とお別れですみません。(2009.1.25)

妄想メイツ☆

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